砂子組が施工中の道路建設工事(総延長: 780m、掘削土量:38,600m3、盛土量:64,000m3)では、ICT油圧ショベルPC200i-10とICTブルドーザーD37PXi-23がそれぞれ2台稼働しています(2016年6月の取材時点)。また、KomConnectによる振動ローラー転圧管理(オプション)の導入も予定しています。
工事長 千葉大樹氏
砂子組で 現場を管理されている方々は、現時点でのスマートコンストラクション導入の成果として、情報の共有化による意思決定スピードの向上と三次元データの利便性を挙げています。
「スマートコンストラクションのなかでも、現況図と計画図を比較して土量を算出するシステムは正確でとても実用的です」。砂子組の土木部土木課工事長で、企画営業部ICT施工推進室主査を兼務する千葉大樹氏は評価します。「従来の土量計算方式では、複雑な地形や、カーブが急な道路工事などで大きな誤差が生じることがありました」。また「KomConnectからは、いろいろな情報をダウンロードできます。発注者との打ち合わせにも三次元図面データを活用するようになりました」と同氏は付け加えます。スマートコンストラクションサポートセンターとのコミュニケーションでも、クラウドプラットフォーム「KomConnect」のメリットが活用されています。千葉氏は「サポートセンターとは電話で相談しますが、お互いにクラウド上のデータが見えるため、やり取りが非常にスムーズです」と評価しています。
土木部土木課工事長の佐藤和彦氏は、スマートコンストラクションの三次元計画図を実務に取り入れました。「施工現場でも、三次元の図面を使えば、オペレーターへの作業指示がより正確になると実感しています」。
ICT建機の自動掘削性能については、土木部次長 廣上伸二氏から高い評価を頂きました。「側溝作業にPC200iを使った場合、未経験者でも半日ほどのトレーニングをすれば熟練者レベルの仕事ができます」。廣上氏は、スマートコンストラクションによって、土木業の3Kイメージが払拭されることも期待しています。
工事長 佐藤和彦氏
土木部次長 廣上伸二氏