コマツマイニングの統合


2017年4月にコマツマイニング(以下、KMC)がコマツグループの一員となって、およそ1年が経過しました。
お客さまに対するサービス水準を損なわないことを第一に、KMC・コマツ両社の設備、知的・人的資産を結集してシナジー(相乗効果)を発揮するとともに、全世界の鉱山で稼働する“P&H”、“Joy”、“Montabert”ならびにコマツブランドの鉱山機械ソリューションの価値を最大化すべく、統合活動を進めています。
KMCのマネジメントは、2017年4月の買収完了直後に、グローバル鉱山ビジネスや、製造現場のモノ作りに深い専門的知見を備えたKMC・コマツ出身のメンバーを結集した体制を構築しました。そして慎重な調査とディスカッションを重ねて、10月に統合計画を策定し、公表しています。
統合計画は、「売上の拡大」「コストの削減」「投資の抑制」の3つの視点でシナジーの創出を目指すものです。もともとKMC・コマツの商品には重複がないことから、買収により露天掘り・坑内掘り鉱山機械の広汎なラインナップが実現しています。
統合は3年程度をかけてすすめ、2021年度に、KMCの売上高にシナジー効果を10%上乗せすることを目標としています。

統合活動の初年度となる2017年度には、想定を上回る約25億円(税引前利益ベース)のシナジーを達成しました。このなかには、コマツとお客さまとの信頼関係を軸に、KMCロープショベルの新規受注獲得に至った例や、サプライチェーンやサービス拠点の相互利用による売上の拡大も含まれています。
鉱山機械市場の回復を追い風に、KMCの2017年度(2018年3月期)売上高は前年度比*20.8%増の3,178億円、買収に伴う一時費用を除く営業利益は163.4%増の353億円(売上高営業利益率は11.1%)を達成しました。
