学校建設

地雷原にあった小学校から、
次々に夢が羽ばたく。
地雷原にあった小学校から、
次々に夢が羽ばたく。

勉強することは、あなたの未来をつくること。

これは、地元の小学校の校長先生が生徒に話した言葉だ。地雷原にある学校が遠くて通学を諦めた子どもがいた。校舎が老朽化して勉強もままならない学校もあった。私たちが小学校建設に着手して十数年。第1校や第2校を卒業し、今では大学生になった子どももいる。小さな蕾が、大きく花開いていくように思えた。地雷原だった場所に人々が集まり、学校ができて生徒が学ぶ。ひとりひとりがそれぞれの夢を見つけていく。だから子どもたちの笑顔が、こんなにきらきら輝いているんだ。


子どもたちが、学ぶ喜びを覚えていく。

「自分たちのころは戦争で勉強どころではなかった。だから子どもには、私たちのぶんまで思い切り勉強をしてほしい。」そう話して涙を拭う母親もいた。夢を託すために、親は懸命に働く。そして子どもたちも勉強しながら働く。みんなが見ているのは貧しさよりも辛い過去よりも、まばゆいほどの未来だ。学校の先生。銀行員。エンジニア。医師。子どもたちの夢は、無限大に広がっている。

学校ができる。希望が生まれる。夢が育っていく。この循環を、これからも。

2009年バッタンバン州の小学校建設を皮切りに、2022年の時点で10校目の建設が完了。危険な地雷原の中を歩くことも、雨で道路が水没し学校への道が閉ざされることもなくなった。すると子どもたちの目が輝き始めた。以前よりも笑顔が増えた。この場所から、たくさんの子どもたちが夢と希望を両手いっぱいに抱え、未来へ歩むことを私たちは切に願っている。


勉強は知識を得られるので楽しい。

コマツ セーフティー小学校
マリアさん

昔は近くに学校がなかったので、遠くの学校まで行かなければなりませんでした。新しい学校ができて本当に嬉しく思っています。将来は医者になるのが夢です。病気の親や村の人たちを治療してあげたい。両親は生活が大変でも、私たちが学校に通えるように頑張っていて、尊敬しています。いつか土地を買って家を建ててあげたいです。


世代を継承する人材になってほしい。

コマツ スラロウチュロム小学校
パラ校長

以前は学校に行く道路もなく、遅刻する生徒が多くいました。土地が低く、大雨のときは洪水になり休校になってしまいます。そのせいで勉強を諦める生徒も多かったです。今は道路も新校舎もできて、生徒たちは喜んで勉強しています。みんな明るい表情で時間どおりに登校でき、欠席する生徒もいなくなりました。子どもたちが本を読みたくなる図書室もつくりたいですね。


道を切り拓いてくれて感謝しています。

コマツ セーフティー小学校の卒業生・国立バッタンバン大学在学
パナさん

以前、私が住んでいた村は、道路もなく森と地雷だらけだったと両親から聞きました。発展が早く、生徒もたくさん増えたのが嬉しいです。道路や学校ができたことに本当に感謝しています。村から遠く離れた学校に通うことになっていたら、今のように大学で勉強することはできていなかったと思います。将来は学校の先生になりたいです。