建設現場向け・自動走行ダンプトラック実現を目指し米国アグ・ジャンクション社との共同実証実験を開始  ―現場のデジタルトランスフォーメーションを加速―

2021年7月16日

 コマツ(社長:小川啓之)は、このたび米国アグ・ジャンクション社(社長(兼)CEO: M.Brett McMickell)と、建設現場向けに複数台のダンプトラックの自動走行を実現するための共同実証実験(PoC)を開始しました。デジタルトランスフォーメーション・スマートコンストラクション(以下、DXスマートコンストラクション)を活用し、現場で稼働するダンプトラック周囲の様々な作業工程の情報を組み合わせることで、状況に応じた柔軟な複数台のダンプトラックの自動走行を実現し、2022~2023年の日本市場導入を目指します。

 建設現場は、工事の進捗に伴い可変性が高く、土砂の積込場と排土場の位置やダンプトラックの走路が頻繁に変更します。また現場作業員の往来や機材の搬出入、他の建設機械などを避けて走行する必要があります。このような現場への自動走行ダンプトラック導入を実現するため、アグ・ジャンクション社の技術である、障害物の検知と回避が実現可能な汎用自動化キットと、コマツが開発する自動化対応ダンプトラックを組み合わせるとともに、DXスマートコンストラクションの位置情報や施工計画にあわせた運行指示を行う技術を活用することで、更に高度に周囲環境を認識および共有し、状況に応じた柔軟な車両制御により、建設現場の積込場と排土場を行き来する複数台のダンプトラックの自動走行を可能にします。また、最適な配車・走行ルートを制御することにより、燃費改善およびCO2削減が見込まれます。

 お客さまの現場の課題解決には、「モノ(建設機械の自動化・高度化)」だけでなく、現場全体の安全性向上や、施工の効率化、日々の仕事の見える化、天候等の外的要因でのリアルタイムの施工計画見直し、といった現場全体の稼働を最適化する「コト(施工オペレーションの最適化)」の技術が必要となります。

 コマツは建設・土木分野向けに、「モノ」として、2013年に世界で初めてICT建機(ブルドーザー)を市場導入、2017年には遠隔制御システムの開発を開始し、2021年5月には創立100周年の記念活動として、自動積込制御の改良による土質改良機への連続排土及び建設機械の複数台切り替え遠隔操作の実証実験を成功させました。また「コト」として2015年よりスマートコンストラクションの展開を開始、2020年4月からは、DXスマートコンストラクションの導入を開始し、建設生産プロセスの部分的な「縦のデジタル化」を実現のみならず、施工の全工程をデジタルで繋ぐ「横のデジタル化」による施工の最適化に取り組んでいます。

 コマツは、今後も「モノ(建設機械の自動化・高度化)」と「コト(施工オペレーションの最適化)」で施工のデジタルトランスフォーメーションを実現し、お客さまとともに安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場の実現を目指しています。

[アグ・ジャンクション社の概要] 
社名:Ag Junction Inc. 
設立:1990年
所在地:米国 アリゾナ州
代表者:社長(兼)CEO M. Brett McMickell
事業内容:精密農業機械向け高度なガイダンス、半自動化制御のリーディングカンパニー。世界の主要な精密農業機器メーカー30社以上に対し、車体制御ソリューションを提供。車両制御に関し200以上の特許(出願中含む)を有している。Novariant®、Wheelman®、Whirl™、 Handsfreefarm®といった主要ブランドのソリューションを展開しており、あらゆる地形や規模に最適なハンズフリー農業の実現に取り組んでいる。
https://www.agjunction.com/

管理番号 0029(3044)
コマツ サステナビリティ推進本部コーポレートコミュニケーション部
TEL: 03(5561)2616
MAIL: JP00MB_cc_department@global.komatsu

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