車体開発:Connected

女性の技術者の就職が難しい時代でも、コマツは私を受け入れてくれた

K・N/ 1996年入社/工学部卒/所属部署(当時):開発本部 開発改革室
とにかく製造業で図面を描きまくりたかった私に、コマツはその機会を提供してくれました。

建設業界のイメージを刷新したい。その要望からプロジェクトは始まった

ICT建機の開発が本格的に始まった2000年代後半、建設業界は、 既に若い世代の担い手が減少し、建設機械のオペレーターも高齢化が進んでいる状況でした。未来の課題を解決するというよりも、今、目の前で刻一刻と深刻化するお客さまの課題を解決するということを考えさせられた開発でしたね。当時、自動車業界ではカーナビが普及しており、建設機械でもGNSS*を搭載して、どこでどんな仕事をしているのかが分かるようになったのです。高度なGNSSを持つ会社と協業して、車載向けに改良した測量機器をコマツの建設機械に搭載して施工の見える化に踏み出しました。どのような人でも働きやすい現場づくりを進めるため、コマツはお客さまとともに安全で生産性の高いスマートでクリーンな未来の現場を創造していきます。
*Global Navigation Satellite System / 全球測位衛星システム

自分の担当部署のことだけでは、本当の課題は解決しない

私たちは、建設機械の設計担当なので、どうしても機械のことばかりに一生懸命になってしまいます。いつも建設機械の何が原因なのかという考え方をしてしまうんです。コマツの他部署のスタッフとお客さまを訪問する際も、私の部署は車体のことばかり考えているのですが、他部署のスタッフが測量機器をチェックしながら、基地局やセンサーの状態を確認するのを目にすると、設計室の中で設計の人間とやっているのとは全然視点が違います。実際の現場の環境も含めて、いろいろな要素を考えなければならないと実感しました。

ますます多様化するニーズのために、開発のスピードを加速する工夫を

今、お客さまのニーズや市場の変動のベクトルが多様化しスカラー*もそれぞれがダイナミックになっています。従来のペースで開発を進めていると、それに追いつかなくなる危機感があり、いかに一つひとつのプロジェクトを早く完結し、次の課題に取り組むかがコマツの生き残りをかけた勝負になっています。新しいやり方や今までと違うやり方で開発をスピードアップするプロジェクトに挑戦中です。例えば、これまでの製品開発のように各地域のニーズを細かく織り込んで一機種を開発するのでは、どうしても時間がかかってしまうので、ベースになるプラットフォームを開発し、お客さまのニーズや市場の変動に合わせて、少しずつバージョンアップできる、そんな事を実現したいと思っています。
*長さ・面積・質量・温度・時間など、大きさだけで定まる数量のこと。常識上の数。