ドイツで育った少年時代、ジーモン・ウイツはエンジンと車輪の付いているものなら何にでも興味を惹かれました。特に大好きだったのは、大型で力強い音を出すものです。しかし、油圧ショベルにしても、ブルドーザーやダンプトラックにしても、動いている姿を見るだけでは満足できませんでした。これらの機械がどのような構造で動くのかを知りたかったのです。彼はこう言います。
「長い年月にわたってさまざまなことを学ぶに連れ、ますます興味がわいてきました。」
現在もウイツは学び続けており、機械エンジニアリングとテクノロジーが持つ無限の可能性への興味は途切れることがありません。
ウイツは自動車整備士として働き始めました。そのあと、技術的な知識と林業とを結び付ければ、世界中に広がり、社会にとって極めて重要な分野で新しいチャンスを切り開くことができると確信するようになりました。そこで彼は森林工学の学位を取得し、2008年にコマツフォレストに入社しました。いくつかの業務を経験したあと、故郷にほど近い場所のフリートサポートチームで現在の業務を担当することになりました。
いま彼は、利用できる機械とテクノロジーから最大限の効果を得られるよう、中央ヨーロッパ全域の森林管理者たちをサポートしています。機械のオペレーターにはコマツ製のフォワーダーやハーベスターの操作指導を行うほか、コマツが設計したテクノロジーソリューションの活用方法を指導し、現場には遠隔でサポートやトラブルシューティングを行っています。
また、ウイツはエンジニアやスペシャリストと共に、キクイムシへの対策のような、林業従事者が直面する課題の解決に向けて、製品の改良や技術の強化にも取り組んでいます。
「私たちはお客さまと協力して共に価値を創造しており、お客さまにフォーカスしています。ですから、お客さま声を聞くことも私の仕事なのです。」
ウイツと彼の仲間たちが取り組むソリューションは、技術の可能性を広げ、進化を続けています。彼は遠隔サポートを経て遠隔でデータ収集が可能となり、IoTを通じたインタラクティブな対応や病気の樹木を特定して間引く、より高度な技術に至るまでの進展を目の当たりにしてきました。
「もはや単なる鉄の塊りである機械の話ではありません。インテリジェントな機械であることがますます重要になっています。」
彼は、自分の仕事は「やりがいのある仕事だ」と言っています。その理由は、中央ヨーロッパの各国を訪れ、さまざまなステークホルダーと交流し、異なる林業の実践方法を調査する中で、多様な人々や場所、そして挑戦したいテーマとも出会えるからです。機械を1台しか持たないお客さまもいれば、何十台もお使いいただいているお客さまもいます。
「森に入って自然の中でお客さまと一緒の時間を過ごし、オフィスに戻ったらこうした皆さまをサポートしていくための戦略を考える、そんな貴重なチャンスなのです。」
彼の仕事はいつでも魅力にあふれています。それは終わりがないからです。ウイツはこう語ります。
「私たちは少なくとも一歩先を見据え、現在の作業がどのように行われているか、そして将来それがどのように進化していくかについて考えておかなくてはなりません。」
ジーモン・ウイツは生まれながらにして持っている機械に対しての情熱と森林に対する興味とを結びつけ、コマツフォレストでやりがいを持ってキャリアを築いています。