リマンの語源は、「Remanufacturing/再生」です。
コマツのリマン事業は建機のコンポーネント*を自社で開発・生産している強みを活かして、使用済みコンポーネントを再生させる循環型ビジネスです。
*コンポーネント…製品を構成し独立して機能する、エンジンなどの部品のこと。
一つ目のミッションは次につなげる、持続可能性への挑戦です。
お客さまのコンポーネントを再生する過程で、部品の耐久性に関する知見を得ることができます。
それを開発へフィードバックし、製品の品質を高めています。
また、資源の有効活用により廃棄物を削減しています。
お客さまから回収したコンポーネントを検査し、再生が難しい部品や修復過程で出た鉄材を集め、溶かして再利用します。
この3R(リデュース、リユース、リサイクル)の活動を通して、CO2の低減に貢献しています。
二つ目はコマツのミッションのひとつでもある、お客さまの機械を止めないことです。
リマンはこのミッションに大きく貢献しています。
世界中の拠点に在庫を最適配置することで、お客さまが必要とするタイミングで部品を供給し、機械のメンテナンスにかける時間を最小化します。
コマツは、“Komtrax”を活用して建機の稼働状況をモニタリングし、供給タイミングの精度向上を図っています。
コマツのリマン事業は約30年前にスタートし、お客さまの現場に近い場所で事業を展開してきました。
北米、欧州、豪州、チリ、インドネシア、日本などで事業を立ち上げ、高品質で利便性の高いサービスを提供する体制を整えています。
世界11カ国にある拠点は、それぞれ単独で機能するだけでなく、緊密に連携しながら必要な技術情報を共有し、各地域で同じ品質のコンポーネントを提供しています。
日本の栃木県にある小山工場もその一つです。
小山工場は、エンジンや油圧機器、アクスルなど建機の主要なコンポーネントを開発・生産し、世界へ供給しています。
下図:ダンプトラックからみる、小山工場でリマンを行う代表コンポーネント
最新鋭の設備で、厳密な基準を設けてリマンに取り組んでいます。
受入検査から性能検査までいくつもの工程を設け、回収したコンポーネントを新品同様の品質・性能に再生することを実現しています。