VI

コマツの機械について、一見小さな、しかし大きな意味を持つビジュアルアイデンティティー(VI)の刷新を行います。
前回の変更から 20 年以上を経た今回の変更は、未来を見据えた取り組みを続けるコマツの、お客さま、社員、そして社会に対するコミットメントを表すものです。 これは単なる外観のアップデートではなく、コマツの「人間中心のデザイン」、つまり建機に関わるすべての人が中心にあるというデザイン・フィロソフィーを具体的に表現したものです。
 
 

 コマツが数年ぶりに新しいマークを公開。斜めのラインは進歩、統一、持続可能な未来に向けた当社のコミットメントを象徴
 

コマツは、2001年から特徴的な 3 本のストライプのマークを使用してきました。
マークの制定時、3 本のラインはユーティリティ(小型機械)、コンストラクション、マイニングという コマツの礎となる事業を象徴しており、これらの重点事業に対する当社の揺るぎないコミットメントを表していました。 それ以来、コマツは他の分野でも力強い存在感を築き、事業範囲を拡大してきました。新たなストライプは、これまでの 3 本の水平なラインから 3 本の平行な斜めのラインへと変更されます。 このデザインは、未来へ向かう動きと躍動感を想起させると同時に、「共に創る未来へ」という当社のブランドプロミスを示しており、3 本のストライプは社会、お客さま、コマツの社員が調和して前進している姿、そして協調的な進歩へのコミットメントをイメージしています。
 
技術識別のための表示も全体の雰囲気の統一を高めるなど、マークの他の部分にも変更が加えられます。 全体的な見た目の美しさから微細な機能要素に至るまで、細部へのこだわりは、考え抜かれたデザインへのコミットメントを強調するものです。

イノベーションの伝統

デザインの基準は変わっても、強力なブランドアイデンティティーは変わりません。コマツは、当社のこれまでの歴史を支えてきた 3 本のストライプを失うわけではなく、変化させるのです。
コマツの機械は、標準で 30~40 年の長い耐用年数を持つように設計されています。 こうした耐久性は、当社が重視するリペア性やイノベーションと共に、永続的な価値を実現するものです。 長寿命性により、機械のライフサイクルを延ばして環境への影響を最小限に抑えることで、中古市場での価値の向上と持続可能な未来にさらに貢献していくことができます。新しいデザインはこのような思いを反映しています。
 

コマツの VI は、長年にわたり何度かの見直しが行われてきました。

1968 年、現在のマークの前身となる小松の「小」の文字をデザインしたシンボルマークを導入しました。

1984 年にはより統一感のある色彩として、当時使用されていたコマツイエローと後部にかけて持ち上がる濃いブルーのツートンカラーがVIに採用されました。 そしてロゴもまた、機械にとって重要なビジュアル要素となりました。(左の写真)

その後、塗装は黄色と濃いブルーから黄色とグレーの組み合わせにに変更され、1996 年には黄色がナチュラルイエローに置き換えられ、現在も使用されています。

そして 2001 年には VI が全面的に変更され、今日見られる 3 本のブルーのストライプが採用されました。

この VI はコマツブランドの結束とアピールを強調したもので、きれいな太いラインとコマツを象徴するカラーを組み込んでいます。 この全世界で統一されたビジュアル基準により、当社製品の品質と信頼性に対するお客さまの認知度が向上しました。

この間、小さな変更はありましたが、24 年間で最も大きな変更となる新しい VI では、これまでのデザインを継承しながら、コマツの機械を象徴する視覚要素を維持すると同時に、主要なビジュアル要素が刷新されています。
新しいマークは当面は新製品で採用されますが、最終的にはラインナップ全体に拡大される予定です。

コマツがデザインに取り組む姿勢

コマツのデザインは、企業文化に密接に沿った特別なデザイン・フィロソフィーに基づいて選ばれたもので、偶発的なものではありません。 これは人間中心のアプローチであり、見た目の美しさだけでなく、機能性、安全性、そしてオペレーターやメンテナンス作業員から機械が稼働する地域社会に至るまで、関係者全員の体験を重視しています。
デザイナーはエンジニアや関係者と緊密に連携し、フィードバックを統合して、堅牢性と見た目の美しさを兼ね備えた機械を作り上げています。

デザイン・フィロソフィーには視覚的手掛かりとしてのコマツのロゴも含まれています。 機械の外装もブランド体験の一部であり、 デザイナーと技術エンジニアが協力し、コマツのデザインを魅力的で機能性の高いものにしています。 また、お客さまがコマツの機械を見たときに、機械が最新のものだとわかる必要があります。 古くなったデザインが使われていると、最新の美的要素やイノベーションに惹かれて時代の先端を行く消費者に対し、製品やブランドまで時代遅れで競争力がなく、魅力的でない印象を与える可能性があるのです。

 

未来を見据えて

当社の機械は社会において重要な役割を果たしています。 刷新された VI は、業界のイメージを向上させ、すべての関係者の皆さまにコマツの機械に誇りを持ってもらうことをお約束します。 将来的には、技術的な進歩だけでなく、人間の基本的なニーズに深く関わり、人間中心のデザインへの自然で直感的なアプローチを反映したデザインの機械を目指します。 このデザイン・フィロソフィーは、コマツが視覚的に訴えるだけでなく、人々と社会のより明るい未来に貢献する機械を創造し続ける上で、今後も指針となるでしょう。

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